こんな女に誰がした![]() 専業主婦の恭子は、夫の子供を身籠ったという不倫相手を毒殺する。 だが、何日過ぎても被害者が妊娠したという事実は報道されない。 殺したのは本当に夫の愛人だったのか? 嵌められたのだはないかと疑心暗鬼になる。 恭子は、自らが殺めた女の正体を探り始める。 そして、彼女を執拗に追うベテラン刑事・戸田との壮絶な闘いが始まる。 瀬野恭子は、隆之、二人とも豊かな生活の中で妙な自信を持ち、自分の価値観で品定めをして、 付き合う相手を限定する。典型的な高級志向の人間 パトリック・クェンティンの「わが子は殺人者」・「二人の妻を持つ男」のように行動によって 成長していく人間タイプ。事件の試練によって自らを鍛えていく追い詰められる事を 跳ね返して逆襲をはかっていく。もともとの悪女じゃなく、<こんな私にだれがした>的な女性 流星ワゴン 重松清 ★★★ 死んじゃてもいいかなあ、もう・・・・・・・。 38歳・秋 その夜、僕は、五年前に交通事故死した父子の乗る不思議なワゴンに拾われた。 そして_自分と同い歳の父親に出逢った。 時空を超えてワゴンがめぐる、人生の岐路になった場所への旅。 やり直しは、叶えられないのか? 三組の父子は、違っているようで、実はよく似ている。 父は息子のためを思いながらも彼の気持ちを本当は理解できず、 息子の側も父にわだかまりを持っている。 フランスの社会史家エリザベート・バダンテールは『XY_男とは何か』で119世紀半ばを過ぎ 工業社会が実現すると、家庭は新しい相貌を帯び始めた。 男性たちは一日中、工場、鉱山、オフィスなど家庭の外で働かなければならなくなった。 都会に住む家族の父親と子供との接触は著しく減り、父親は子供の目には、何かわけのわからない 仕事をしている遠い存在になってしまった。その50年後には、世界は交流の全くない異質な領域に 二分された。母親が管理する家族という私的な領域と、男だけの国である公的な職業の領域である。 日本でも事情はまったく同じである。ことに戦後の高度成長期以降、職場と家族は完全に分断され、 父と子の距離はドンドン離れて行った。父と息子の不幸はここからはじまる。 家庭の中での居場所を失った父親は(A)家長としての威厳を保とうとして権威をふりかざすか (B)愛じこどう情ある父親を演じようとして子供たちの機嫌をとるか、極端にいえばその二つしかなくなる。 一方、息子は父の生活圏(職場)と切り離されてしまったために、自己同一化の男性モデルを父の中に 見出すことがむずかしくなる。結果、最終的に残った父親像は、<近づきがたい遠い父親か、男らしく 無い軽蔑される父親>の二つに一つだとバダンテールはいうのである。 <父親は息子にとって、妥協を知らない近寄りがたい神のようだった。この恐ろしい男のことを後になって 息子はこう言うであろう。「僕が家の外で何をしているのか、僕にどんな仲間がいるのか、彼は一度も 尋ねたことがなかったし、僕の学校の成績を心配してくれたという記憶もな。」このように、権威主義の 家父長と、よそよそしい母親とに苦しんだ子供は「並はずれて愛情深い」父親になる。ところが今度は このやさしい父親の子供たちは彼を激しく裁く。父親が妻の尻に完全に敷かれているように見えるからである> カノン 篠田節子 ★★ 学生時代の恋人が自殺する瞬間まで弾いていたバッハのカノン。 そのテープを手にした夜から、音楽教師・瑞穂の周りで奇妙な事件が繰り返し起こり、日常生活が 軋み始める。失われた20年の歳月を超えて託された彼の死のメッセージとは? 幻の旋律は瑞穂を何処へ導くのか。 「音」が紡ぎ出すホラー カノンとは輪唱のこと 太陽を曳く馬 高村薫 ★★ <告訴の趣旨> 被告訴人らは、告訴事実の犯罪を犯したので、ここに告訴する。 <罪名及び罰条> 保護責任者遺棄致死 刑法219条 業務上過失傷害 刑法211条1項 共犯 刑法60条 <告訴事実> 被告訴人らは共同して、平成13年6月5日午後9時5分ごろ、東京都港区赤坂1丁目11番1号の永却寺別院 (通称・永却寺サンガ)の行持責任者として同院僧堂において坐禅修行を実地するにあたり同修行に参加して いた末永和哉に局在関連性てんかんによる発作出現の危険があることを知りつつ、これに対する看護並びに 安全確保の措置を取らず、これを漠然と放置して、同人が坐禅による体性感覚発作等を起こした末に僧堂と 近接する六本木通に飛び出し、おりから走行中の大川健二運転のトラックに衝突するに任せた結果、死にさせ たものである。 <証拠> 甲1号、2号、8号証 診断書各1通(慈恵医大付属病院) 甲3号証 雇用契約書(永却寺) 甲4号証 検査報告書(赤坂署) 甲5号証 覚え書 甲6号証、甲7号証 手紙(差出人・福澤彰之) 甲9号証 実況身分調書(赤坂署) あねチャリ 川西 蘭 ★★ 主人公の早坂凛は、16歳の時引き籠もりから立ち直るために、ママチャリでサイクリングを始めた。 いつしか「自転車で駆けっこをする楽しさ」に目覚めていく。 元“怪物競輪選手”との出会い。親との争そい。高校退学・自立。 競輪学校をめざす少年たちやプロ選手との競い合い。 ひたむきに生きるゆえに挫折も多い。 しかし、凛はバンクを疾走すればいつでも自由になれた。 そして5年後、世界選手権女子ケイリン決勝のトラックに、凛がいた。 世界チャンピオンと並走する凛。 ラスト1周のベル(ジャン)が鳴った。 袖の日の丸が激しく揺れる。 大外からバンクを駈け下りてフィニッシュラインに飛び込む凛・・・・勝てたかな? ピストバイク・・・・スタンドも泥除けもチェーンガードも前か籠も付いていない。 ハンドルはドロップ型、ペダルにはクリップとストラップが付いている。 ペダルを止めると、後輪も止まる。ブレーキはない。 ステップファザーステップ 宮部みゆき ★★★ 中学生の双子の兄弟が住む家に落っこちてきたのは、なんとプロの泥棒だった。 そいて、一緒に暮らし始めた3人。 まるで父子のような(!?) 家庭生活がスタートする。 次々に起こる7つの事件に、ユーモアあふれる3人の会話。 男は女になれないし、女も男にはなれない。だから、男は女に、女は男に、 時には平気で残酷なことをするこたが出来る。だが、男も女も、誰でも必ず一度は 子供であったことはあるもので、だから子供には残酷な仕打ちをすりことができないのだ。 |
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